その男☆ナルシストにつき!!
「ケーキ?アイス?芸能部に来るくらいだから、高級な差し入れ?」


目をキラキラさせてる。


「違うよ。ちょっとね。」


すっとぼけてみた。


「とぼけないで教えてよ。」


耳を近づけてきた。


「う~ん。…マキならいいか。誰にも言わなそうだし。」


「うん。うん。で、なに?」


興味津々のマキに、城金兄の一件から今日に至るまでを説明した。


マキの顔は、段々引きつっていって。


「それで今、本人宛に素敵なプレゼントありがとうって送り返してきたわけ。一発殴ってやりたかったけど。」


腕を組みながら、チラッとマキを見た。


「黒崎に相談した?」


口調まで険しくなってる。


「犯人分かってるし、仕事忙しいのにそんな事をいちいち相談するまでもないでしょ?話が大きくなるのもイヤだし。」


「でも、何かあってからじゃ遅いよ?」


「大丈夫でしょ。本人だって、大事(おおごと)になったら困るだろうし。」


「そうだけど…。」


「しばらく様子見て、もっと酷くなるようだったら相談するよ。」


ニコッと笑った。


「うん。伊吹がそう言うなら。」


マキは歯切れ悪かったけど。


渋々は納得したみたい。



まぁ、ダンボールも送り返してやったし、大人しくなるでしょ。





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