その男☆ナルシストにつき!!
でも『Yes』なんて言いたくない。


でも…


「そんな事したら、お兄さんだって、ただじゃすまなくなるよ?」


食い下がってみる。


さすがに、自分の兄弟に迷惑掛けたくないだろ。


「別に…ライバルが1人減ってくれたって感じかな?」


なんで、そんな冷たい事を言えるの?


しかも笑って。


「なにそれ…。自分のお兄さんでしょ?」


「兄だけど、仕事はライバルなんでね。さあ、どうする?」


どうするって…。


頭の中が混乱して。


どうしていいかなんて考え付かない。


「……わかったわよ。」


それしか選択の余地がないし。


あんなに優しくしてくれる城金兄やマキに、これ以上迷惑かけられない。


「よし!!」


勝ち誇って笑った。


「分かったから、その写真消してよ。」


「ヤダよ。どうするかはオレが決めるから。」


「なにそれ?だったら、あたしは…。」


言いかけた。


「いい加減、自分の立場分かれよ。」


冷たく言い放った。


あたしを奴隷にするいい材料ってわけね。

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