その男☆ナルシストにつき!!
パッと離した手のまま、平気な顔をして床に座り込んだあたしを見てる。


「なにすんのよ?!」


恥ずかしくて泣きたくて。


顔は真っ赤。


目は潤んだ状態。


七瀬をにらみ上げた。


「おもしれぇ~。」


あごに手を当てて腕組しながら見下ろす七瀬。


まるで珍獣でも見るかのように笑ってる。


「おもしろいって…あたしはオモチャなんかじゃないんだけど。」


「よく分かってんじゃん。」


ポンポンと頭をなでた。


ありゃ?意外な反応。


てっきり、文句言われると思ったのに。


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