その男☆ナルシストにつき!!
「本当だね。お人好しなんじゃないかな?」


アレでお人好しですか?


だったら、世の中お人好しだらけじゃん?!


ない!ない!ない!


「何かあったらどうするんだろう?」


「職業が職業だしね。犯罪に巻き込まれないかって親も心配している。だから、宮元さんには凄く感謝してるんだ。」


「どうしてですか?」


あたし、感謝されるような事したかな?


何も思い当たらないけど…。


「宮元さんが来てくれているから、知らない人が住み着く事もないしね。」


そういうことか。


来てくれているってより、呼び出されてるんですけどね。


「そんな…。感謝される事でもないです。」


うつむきながら、小さく首を横に振った。


「いや、凄く感謝してるよ。ありがとう。」


そう言って、優しく抱きしめた。


こんな展開ってあり?


心臓爆発しそうなくらいびっくりしちゃって。


しばらくアメリカにいると、ハグ癖つくってきた事あるけど、勘違いしちゃうから!!


城金兄の優しい腕の中なのに、あたしの体は鉄のように固まってるかも。


「あ…あの…。」


声まで固まっちゃってる。


「ん?なに?」


動かないで!
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