聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫

「でも高等部全体で行う演劇は学園祭の目玉なんです。楽しみにしているご父兄も多いんです。無様なものを見せるわけにはいかないんです。」



城田さん。



「それはテンシンが無様だということですか?」


すんませんが、本人の前で『無様』『無様』と連呼しないで。



「そうは申しませんけれど……」


や、そう聞こえたし。


城田さんから天使様はくるりとワコちゃんに向き直る。



「あなたが学園祭の責任者らしいですね」


やべぇ。
怒りモードの天使様の顔ってはっきり言って鬼。
しかも今までひた隠しにしていたSの仮面をちょっとだけはがしているもんだから。


容赦しないよね、この方。


聞かないほうがいい。
聞かないほうが絶対にいい。


「そんなあなたの部下にも当たるこちらのお嬢さん方の態度。あなたも含めてテンシンにはひどく無礼だ。失礼だが責任者たるあなたの指導力を問わずにはいられない」


天使様は礼節~とか礼儀~とかを重んじます。

って。

それ、言っちゃうの?
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