聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
女難? 水難? それとも悪魔?
ジェットコースターを乗り終えて、その場に膝をついたオレを、ミクちゃんが優しく介抱してくれていた。
その後ろにすごい殺気を感じてオレ、振り返ったならば。
いらっしゃいましたね。
はい、お帰りなさい。
仁王立ちしたミカエル様と、とっても楽しそうな遠山さんがそこにいらっしゃり、オレ達をものすっごい憎々しげに見ておいでです。
つーか、天使様。
その不機嫌っぷりはなんですか?
オレ、あんたのせいで吐きそうなんすよ。
ただでさえ寝不足だったのに。
もうぐりんぐりん回転するコースターにのせられて。
限界っす。
そんなオレの腕をむんずと掴んで立ち上がらせる天使様。
そのままオレを引きずって、コースターへと歩いていく。
「あの……」
「なんだ?」
「もしかして乗る気ですか?」
「あの女とは乗れて、私とは乗れないと言うのか?」
あー。
なんですか?
それヤキモチですか?
嬉しくねーし。
乗りたくねーし。