聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
「とりあえず。どうするよ。今から」
「そうだな。若松雄太の見舞いにでも行ってみるか。こうやって手を出してくるくらいだ。向こうも焦り始めているだろう」
「じゃ、決まりだな」
って。
こんなびっちょりのまま病院行く気ですか?
っていうか、風邪引きます。
「ウリ。おまえ、交通手段は?」
「は? そんなの瞬間移動に決まってんだろうが!! おまえがすぐに来いとか言うから」
ウリエル様は不満一杯という顔でそう言った。
一方のミカエル様も不満一杯と言う顔をしている。
「じゃ、札持ってるな」
札?
なんだ、それ。
「持ってきたよ。ほんと、人間ってめんどくせー」
ぼりぼり頭を掻いた後、ウリエル様はズボンのポケットから数枚札を取りだした。
「じゃ、頼む」
「ここじゃ、目立ちすぎだろ?」
まだ遊園地内。
この二人は目立ちすぎるので、ものすっごい遠巻きではあるけど。
注目の的になってるし。
「煙幕しろ」
「たくっ、それ目上に頼む態度かよ」
ミカエル様って年上にもSなんだよな。
いや、目上でこんな態度出すのってお三方だけっすけど。
それって心を開いてるってことなのかなぁと。
最近ちらりと思う。