聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
「無駄だと思うがな」
「でも、あれじゃ防げないだろ? 刃、ちっこいし」
カッターを親指で指し、ウリ様は苦笑する。
って。
これでもネビの地獄の大鎌とか受け返した武器なんすけどね。
ウリ様の進言に天使様は仕方ないと言うように肩をすくめ、「とりあえず」と言った。
「悪魔に会って、『リミット解除』した時に考える」
悪魔に会って、リミット解除って。
あー。
またあれだ。
あれしないといけないんすね。
「不服そうだな」
ウリ様はさらに声を押し殺して笑っている。
不服そうというウリ様の言葉に、ミカエル様の眉と目がつりあがる。
いや、誤解ですっ!!
不服とかじゃなくて!!
出来ればオレ。
ノーマルな男子でいたいんで。
アブノーマルな行為は遠慮したいかな―なんて。
「贅沢モノが」
一言、ぴしゃりと言い放たれる。
贅沢モノ。
贅沢モノ。
贅沢モノ。
頭の中でリフレインだ。