聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
遠山先生とワコちゃんは納得したような、そうでないような感じだった。
「ミカエル様、納得してないんじゃないっすか?」
尋ねるオレに天使様は「あれでいい」と答えた。
「今はあれでいい。いずれ、人間は『死』を迎える。そのときに気付けばいい」
「そうっすか……」
天使様はなんとなく寂しそうに見えた。
限りある命。
その誕生も消滅も全て見つめてきた瞳に、憂いが宿る。
たくっ。
そんな顔するな!!
あんたドSな天使様だろうが!!
そういう顔されると、調子狂うっつーの!!
「見回りでも行きますか?」
そう言って笑うオレに天使様が優しく小突く。
「テンシンのくせに生意気だ」
と添えながら――