聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
で、今日は体育館で合同練習らしい。
ワコちゃんが基礎レッスンをしてくれる。
「とにかく柔軟体操と発声、お願いね」
「あ、今日はワコさんは制服で?」
「うん、ちょっと熱っぽくて」
「大丈夫ですか?」
「なんとかね」
と言いつつワコちゃん、オレの横で寝そべる。
つーか。
カワイイです。
目がちょっと潤んで見えるのがさらにカワイイです。
そんなオレにワコちゃんは視線だけ向けて「大変なんでしょ?」と言った。
「え、ええ、まあ。百瀬の授業の進度、速いですから」
死ぬほど早くて頭の回転がまーったく追いつけません。
つーか、オレ10月に向こう帰ったら、トップのほうの成績じゃないかと思う。
「百瀬に来なければよかった?」
百瀬に来なければよかった?
なんで?
勉強は大変。
やることも満載。
でも、それは貴重な体験で、オレにはとっても新鮮で。
「いいえ、とっても楽しいですよ」
「そう。よかった」
にっこり。
その笑顔が見れただけ、ここに来て良かったと思えるよ。