聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
そのとき、ポンっと肩を叩かれた。
ふと見ると、そこには金色名古屋巻きの天使様と。
白い羽を広げた白衣様と悪友の姿があった。
「今度勝手な事したら、おまえあの世に一時的に連れて行ってやる!!」
オレだって、好きでやったんじゃないんですけど。
「ま、ま、ミカちゃん。心配なのは分かるけど、時間ないから。ね? えーっと、ごめんねぇ、遠山義範氏。ちょーっといろいろ事情があるんですけど、とりあえず、琴音さん、なんとかしたら説明しますねー。じゃないと……そこの二人、危険なんでね」
最後のほうはおちゃらけ感一切なしの、ちょっと黒い白衣様がちらりと顔をのぞかせた。
凄みのあるその声と顔に、遠山先生が一瞬ビクっと肩を震わせた。
「っていうか、おまえら何なんだ?」
「天の御使い」
天使様、直球すぎです。
先生、余計警戒してますよ。
「説明は後だと言ったろう。いいか、テンシン。祓うぞ」
いいかもクソもないっしょ?
早くしないと琴音さんが危険なんでしょうが!!