聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
「えっ――とね。あれと戦うの、オレ達」
ワコちゃんの顔、ひきつってます。
「なんでおまえは平気なんだ?」
遠山先生の顔も心なしか青白いです。
って。
「平気じゃないっすよ、オレも」
慣れてはいるけど、平気じゃない。
いつも。
いつでも。
オレはどこかで怖がってる。
これは現実で夢じゃない。
まして空想の世界でもゲームの中でもない。
そう。
現実だから。
いつだって『死』と隣り合わせ。
それが怖くなかったら、オレはほんとに『スーパーヒーロー』なんだと思うけど。
オレはやっぱり死ぬのは怖くて。
ほんとは逃げたい気持ちだってある。