聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
「テンシン君!!」
呼ばれて振り返るとそこにいたのは桃……じゃなくて、ミクちゃんだった。
ミクちゃんの手には一目見てプレゼントと分かるケーキの箱よりも一回り小さな箱がある。
このシチュエーションはあれですか?
あれでしょ?
こ・く・は・く。
おおおおおお落ちつけ。
ここは冷静なオレで行け。
そうだ。
「私、あなたと遊園地に行けたの、とっても楽しかったわ」
あれ?
告白じゃない?
「あ、私こそ。池に落ちてしまって申し訳ありませんでした」
うん。
これはずっと言いたかった。
女子を泣かせた最低男のままは厳しいものね。
「いいえ、私こそバランスを崩してしまい、申し訳ありませんでした」
キミが悪魔に精神乗っ取られ、オレを落としたなんてことは口が裂けても言えません。