聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
「でさ、これ、プレゼント」
「開けてみていいですか?」
「いいけど、たいしたモノじゃないわ。」
箱の中身はなーにかなっと。
と、とってもワクワクドキドキのオレの目に飛び込んできたもの。
「えっと…、おいしそうですね……」
なぜこれなの?
このチョイスはどうしてなの?
どうしても、こいつとは切り離してはもらえないのね、オレ。
「あーーー、マロン屋のマロン・グラッセ!!」
ミクちゃんがにっこりと笑った。
他意はない笑顔っぽい。
「ほら、昨日ワコちゃんに相談したら、天津甘栗以外なら喜んで受け取ってくれるんじゃないか? ってアドバイスしてくれたでしょ? それでピンと来て。やっぱ栗のお菓子かなって思ってさ。マロン屋ってここらあたりでは有名な洋菓子屋なの。おいしいから食べてね。あ、食べさせてあげよっか。あ~~ーーーン♪」
ややや。
食べさせてくれるのはめっちゃ嬉しいけど。
この栗は……きっと天使様にとられるだろうな。
だってさっきから栗に異常なまでの視線を送っておられるし。