聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
「テンシン君、ミカ君」
ミクちゃんの次は城田さん。
「お2人には大変ご迷惑をおかけしました」
丁寧に頭を下げてくれる城田さん。
こんなに素直でかわいかったっけ?
でもね、オレ達もとっても楽しかったし。
はい。
迷惑なんてとんでもない。
「というわけで記念の品」
『記念品』と『プレゼント』とは違うカテゴリーなの?
城田さんはかなり大きな手提げ袋を一つずつオレと天使様にくれた。
「セーターだよ。手編みなんだ。よかったらこの冬にでも着てね、じゃ」
手編み?
って、この短期間に2人分!?
「あ、ありがとう!!」
さっさと走り去る城田さんの後姿に向かってお礼を言ったけどm聞こえたかな?
中身をさっそく確認する。
「うわーーーー、これ、すごいや……」
確かにすごい。
オレのが緑と白で、天使様のが赤紫と白。
手作りなんてものとは程遠い出来栄えのそれ……なんだけど。
なして、オレは『緑』で天使様は『赤』?
やっぱりそういう立場というか位置なんだな、オレ。