聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
ワコちゃんの手配で、昼休みに校内放送をさせてもらえることになったけど。
マイクの前に座ったはいいけど、どんなことしゃべったらいいものか?
お礼だろ?
お礼だろ?
お礼だろ?
「えーっと。こちらは2-Aの天林寺真理矢です。長いようで短かった百瀬での生活も今日で終わりということで。皆さまには大変ご迷惑とお世話をおかけしました」
くすっと隣にいるワコちゃんが笑った。
ええーいっ!!
なるようになれ!!
「すみません。オレ、やっぱり自分の言葉で気持ちを伝えたいので、百瀬の形式にはそぐわないけど、オレの言葉で話します。
1か月前、ここに初めて来たとき。正直オレ、帰りたかった。
勉強はハードだし、イケメン多いし、オレだけがここの中で一人浮いてるみたいでちょっと悩んだ。けど、今はここへ来れたこと、オレすごく感謝してる。みんなに会えたこと、みんなと一緒に短い間だったけど過ごせたことはオレの一緒の宝になるって自信もある。
百瀬で教わったこと、百瀬で学んだこと。
オレはオレらしく、向こうに帰っても頑張ろうと思う。
みんなに会えなくなるのは寂しいし、ちょっと辛い。でも、きっと残ってもいいと言われても、オレは選ばない。
逃げるのはもうやめたから。
あー。支離滅裂。まとまんないや。
とにかく、ありがとう。ほんとにありがとう。この学園もみんなも先生方もオレ、大好きでした。
さよならは言わない。また会いたいし、会えるから。
オレも頑張るので、みんなも頑張ってください。
おわりです」