聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
それはもっと先のことで。
不確定な未来のことで。


そんなことを思い描くよりも前にさ。
オレにはやらないといけないことがある。



今はとにかくオレらしく。
精いっぱいに頑張るだけだ。



だって、明日からオレは百瀬の人間じゃなくなって、地元の普通の高校男子に戻るんだから。



窓の外をふと見ると、もうすっかり暗くなっていた。


ああ、これがほんとに最後なんだと。



妙な寂しさがいつまでもオレのブレザーの裾を引っ張ってくれる。



って。


ほんとに引っ張ってないよね、誰か?



怖くてオレは後ろさえ向けないっすよ。
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