聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
あー、あれだ。
その笑顔をオレに向けるってことは、ものすっごい裏でなんかたくらんでいらっしゃるわけで。
で、それを見てものすっごく楽しんでいらっしゃるわけで。
「聞いてるのかね?」
語気強めな言葉が飛んでくる。
校長がオレを睨んでる。
やべっ。
あの人見てたら校長の話、聞いてなかった。
「すんません。その……聞いてませんでした」
頭を下げるオレに、校長の鼻息が荒くなるのが分かった。
「まぁまぁ、校長。天林寺くんも驚いたんですよ、仕方ないじゃないでしょうか?」
またしても、違う聞きなれた声がオレの耳を打つ。