聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
名古屋巻きのあの方とはまた違った意味の美しさを湛えた白衣姿の超絶美形が、校長をなだめていた。
白金色の柔らかい髪に、碧眼の瞳がお美しいその人は女子が一発で卒倒するほどの破壊力抜群の笑顔をオレに向けて「交換留学生」と言った。
「交換……留学生?」
「そ、交換留学生。来年度から、この学校を共学にしようってお話が持ち上がっていてね。その試験的意味合いでの『交換留学生』」
来年から共学って。
それはがっつり応援したいところだが。
『交換留学生』ってなんですか?
もしかして、それが『オレ』なんてこと言わないっすよね?
「そうでなかったら、なぜここに呼ばれるんだ、大バカ者が」
ソファーのほうから痛い声が飛んでくる。
「ですよね」
そっちに顔を向けると、思いっきりあきれ顔がそこにある。
そんな目しなくてもいいんじゃね?
だって、『交換留学生』だよ?
まさか、あなたも『交換留学生』なーんてことないっすよね?