聖男子マリア様!? 聖なる騎士と天の歌姫
「選べなかったんだよ~。どの子も素敵でさ。だから、校長にも言ったけど、ボクが責任を持つから、志願者全員こっちで預かりたいって」
あー、そうでした。
この人、大の女好きでしたっけ。
「節操なしが……」
はっきりとした矢のような言葉が白衣の方へと飛んでいく。
でも、白衣さんは気にするようなわけでもなくて笑っている。
「つーか、こんな田舎で何するんすか、交換学生さんたち」
すると、待ってましたと言わんばかりに白衣さんは背中から薄いパンフレットを取り出した。
あの……どこにそれ隠し持ってらっしゃったんでしょう?
という疑問に答えは返ることなく、オレの目の前にそのパンフレットがずずずっと差し出される。
オレはゆっくりとそれを受け取って、その表紙にため息をついた。