王子様はイジワル転校生!
「問5?“ア”にした」


「私も!よかったぁ…」



全く自信のない、政治経済。朱里と答えが一緒で安堵する。


次は化学。教科書を閉じて朱里と元素記号の言い合いをしてる時、ふと真ん中の列へ目がいった。




――――か・格好いい…


頬杖を付いて、真剣に教科書を見てる工藤君。


いつも見てる工藤君とはどこか違う雰囲気で凄くドキドキする…




「ルイっ!Mgは?」


「へ?」



パシッと頭を叩かれた。


「マグネシウムでしょ!?」


別世界に行っちゃダメっ!と小声で言う。私は頭を触りながら



「ぅ…ゴ・ゴメン…じゃあ」



――キーンコーンカーンコーン♪



「あはは!鳴っちゃったね♪じゃーね♪」


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