王子様はイジワル転校生!
香奈ちゃんは満面の笑みを浮かべて先生に目を向けた。


でも、私は……まだ工藤君に仕事の事、言えてないんだよね…。


話すタイミングがないというか…。


気付いてるとは思うんだけど、自分からは言いづらい…。



話す勇気が…ないんだ…。




「静かにしろー!!」



通知表を配り終わった先生が声を上げると、うるさかった教室が静かになった。


でも、私もだけど皆、早く締めろオーラ出しまくり。


先生の話を半分聞きつつ、夏休みの事を考えていると



「以上だ。始業式には元気な姿で会える事を期待してるぞ」


先生が話し終えたのと同時に


「っ!!何すんの!?」


工藤君にパシッと軽く頭を叩かれた。


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