王子様はイジワル転校生!
「おい、ルー」



地下鉄に乗って10分ほど過ぎた頃、突然、声を掛けてきた工藤君。


ドキドキしながら、ん…?と工藤君を見ると、私の手を掴み手のひらの上に四角い物体をポンっと置いた。



「やるよ」


「あ、ありがと」



あめをくれた工藤君。
前ももらったし、あめ好きなのかな…?



でも、このあめ…


紙に包まれていて、前もらった時と見た目は殆ど同じ。



あれ……



すごーーく酸っぱかったんだよなぁ…。



あの時の記憶がふと、よみがえってきて…



うぅ…。



なんか奥歯の辺りがキュッとする。


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