王子様はイジワル転校生!
でも、酸っぱかったのは始めだけ。


それに……


これは工藤君がくれたあめ。



私は紙をはがし、目を瞑って口の中へポンっと入れた。




………ん!?


思わず工藤君をパッと見る。



「気に入ったか」


「うんっ!」


「じゃ、もう1個やる」


「ありがと!」



軽く微笑んだ工藤君に笑い返して、スカートのポケットの中にあめを閉まった。



美味しいなぁ…


自然に頬が揺るんでしまう。



ニコニコしながら工藤君がくれた、苺のキャンディーを味わっていた。


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