王子様はイジワル転校生!
まぁ、でも…コイツらしいといえばコイツらしいか。


コイツも高野と同じくらい、こう…積極的だったらな……。



いや、それはそれでつまんねぇかも。


でも、それでも俺は…コイツの色んな顔、見たいと思うんだろうけど。



「あっ!ルイっ!」



高野が突然、嬉しそうにこちらを振り向いた。



「クレープあるよ!!クレープっ!」


「えっ!本当にっ!?食べる食べる〜!!」


「じゃ!行こっ?」



「――…待て!」


行くな…――。



手を合わせて喜び、ニコニコしながら、小走りで高野と店に向おうとしたルーの手を思わず掴んだ。


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