王子様はイジワル転校生!
何で…?どうして…?



ビクッと身体が跳ね、振り返ったルーは目を丸くして、そう言いたげに俺を見る。



「……転んだらどうする。恥かくぞ」



ただ単に、離れて欲しくない…――


こんな所で、転ぶことなんてまずねぇだろ…と思いつつそう言うと、ルーは頷きながら、そ・そう…だね…と答えて



「本当、ここで転んだらかなり恥ずかしいや…!鼻緒切れたら大変だし!」



と、微かに微笑んだ。


何か、必死だったな…。


まぁ、そうさせたのは俺自身だが…。



「ルー、お前…」


< 233 / 352 >

この作品をシェア

pagetop