王子様はイジワル転校生!
木下さんは微笑んで、ずっと謝りたかったの・と続けた。


でも、話し掛けるのも恐かったし、教室にも…と、切なげに笑って、俯く。



……さっき、見たから解る…。


木下さんは、フラれたとしても、まだ工藤君の事が好き。


教室には工藤君も居るし、来づらかったんだ…。



「ねぇ!相沢さん!今日はデート?工藤君と付き合いだしたの?」


「えっ!…ぃ・いや…。今は友達と別行動してて…!」



急に興味津々に聞いてきた木下さんに、慌てて言うと目を丸くして、そっか・と呟いた。



「でも、ラブラブだね!私もね、今日はバイト先の人と来たの。その人、凄く優しんだよ」



と木下さんは、私の後方にヒラヒラと手を振った。


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