王子様はイジワル転校生!
「気が変わったの」


「…それ…どうゆう意味だ」



工藤君の端正な顔も広い肩も、そして、長い腕と足も、全身が、意味が解らない、わけが解らない・と、そう言っている。


でも、私は


――工藤君を嫌になった。


って言えば…って、頭では解っていても、どうしても言えない…。



「だから、そのまんまだよ。気が変わった。ただそれだけ」



帰るのに足が動くよう、私はグッと身体に力を込めた。


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