王子様はイジワル転校生!
「じゃ、帰りたくなったから帰るね」



手首から工藤君の手を放して、足を一歩踏み出したその時…――。



「まだだ…!
そんなんで、はい、そーですかって納得できるワケねぇだろっ!」


「は・放してよ…っ!」


「断る。まだ、話は終わってねぇ」



手を掴まれて、工藤君の表情は、サッカーの試合で見た、凄く真剣なものに変わっていた。


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