王子様はイジワル転校生!
「ぁ、ど・どうも…」



受け取ると、工藤君は軽く微笑んで、何事もなかったようにゴクゴク、スポーツドリンクを飲みだす。



工藤君は…何も言えなかった私をどう思ってるんだろ…。


…また、私は工藤君を傷つけた…?




「…ジッと見んじゃねぇよ」



日が少しづつ落ちてきて、夕焼け空になってきた。明日も晴れそうだ…。



よしっ!


――二イーッ。


ジロッとこちらを向いて、プイッと前を向いた工藤君に、私はそう笑って見せた。


そして、目を丸くした工藤君を横目で見ながら、残りのシュークリームを食べて、ガブガブ水を飲む…。


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