王子様はイジワル転校生!
「はぁ…」



水を全部飲み干してから、私はその場に座り直して背筋を伸ばした。


目を瞑って、小さく一息吐く…。



「工藤君。私、見せたい物があるの」


「おぉ。何だよ」



穏やかな表情で私を見る工藤君。


緊張で心臓がまた早くなっていくのを感じながら、私はバッグからファイルを取り出した。



緊張でファイルを開く手が少し震える…。



こうして…出来上がりを見るのは、私も今日が初めて。


ファイルを5ページほどめくった所で、2パターンの私が出てきた。



「……はい、これ」


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