王子様はイジワル転校生!
「ぅおぉ!」



ビ・ビックリさせんなよ…。



ルーが目に涙を溜めながらガバッと勢い良く顔を上げた。



「…く・工藤君も…?」


「……ぉ…おぉ…」



当然だと動揺したまま答えてると、ルーの目に溜まってた涙がポロッと頬に伝った。



「…ぅ…!?」



俺は、その綺麗な涙を指でそっと拭って両手でルーの顔を挟み込む…。



…1週間前もしたよな…。


あの時の俺は相当しつこかったと思う。



「でも、もし言われたりしたら笑ってやんだよ」


「えっ……わ・笑うの…?」



そんな俺の行動に目をキョロキョロさせて、戸惑いながらもルーが聞いてきた。


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