王子様はイジワル転校生!
腕を緩めてルーの顔を覗き込もうとした。



が……



あるヤツがルーの腕、狙って飛んできた。



……邪魔すんな!



「な…っ・何…っ!?」



横で静かに振ったつもりだったが、ルーがビクッと顔を上げた。


そして、俺のシャツをギュッと掴む…。



邪魔はされたが…


俺にとっては好都合だ。



「蚊だよ。…もう、行ったから……」



潤んだ目で見つめてくるルーに、ただ優しく言ったが、


ぉ・おい…ウソだろ…。


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