小春日和
―――放課後
「ハル、どうすんの??」
「何が??」
「何がって…あんたは」
「……行かないよ」
少しの沈黙のあと私は口を開いた
「未練残したくないの。もう忘れるって決めたから」
「ハル、でも夏目先輩しつこいから来なかったらホントに迎えくるかもよ??」
「それが厄介ιι」
どうしようかな
さっさと帰ろうかな
もういっそうのこと、はっきりズバッと言えば諦めてくれるかな?
いろいろ一人で作戦を練っていると
「見学だけでも行ったら?気が変わるかもよ?」
「気が変わったら困る」
「ハル、いい加減素直になりなよ!我慢してんの見え見え!!」
叶絵はため息をついて言った
我慢……??
私、我慢してんのかな?
「バスケまだ好きなんでしょ?」
「………」
「ハル!!!」
「分かった!見学行く!」
叶絵はほっとしていた
「私がまだバスケ好きか確かめてくる」
「いってらっしゃい~!!」
バスケを辞めたとき決めた
忘れようって…
でも、また揺らいだのは全部あの先輩のせいだ
何であんなこと言ってきたのか聞かないと……
私は体育館へと向かった