小春日和

「ハル!ちょっと付き合ってくんない?」

「?…」



そう言って着いた所は、とあるバスケットボール場。

私がバスケ部に入るか入らないかを決めた場所…。



夏目先輩はバスケットボールをドンドンとつき、

「ああ~落ち着く~!やっぱ絶対1回はボール触んないと気がすまない」




ドンドンドンドン―…


シュッ…―




私はただひたすら夏目先輩の姿を目で追っていた。

茜色に染まっていく夏目先輩は今日1番にかっこいいと思った。


「ハルもやろっ!!」


夏目先輩は私にボールをパスして言った。


「へい、ハル!!パスパス!」

「おっしゃ、シュート!!」


1人で大声で叫んでいる。




久しぶりに走った…


久しぶりにシュートした…


久しぶりにドリブルした…


久しぶりに汗をかいた…







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