小春日和



「私、ちゃんと挨拶してくる!!」

そう盛田さんは急に立ち上がり部屋を出ていった。


「ちょっ!!待って盛田さん!!」

そう言ったときにはもう遅く、盛田さんは母さんの部屋にノックをしていたあとだった。



「こんにちは!!私、吉岡さんと同じクラスの盛田です!勝手にお邪魔してすみません!!」


「ちょっと盛田さん!!いいから!!部屋戻ろう!!」

「盛田!!早く」


私も叶絵も必死だった。
叶絵は母さんの本当の姿を知ってるから…。


「フッ………」


母さんが笑った……


やばい…!!!



「……ホントよ…何て勝手な子かしら」


「え?」


「黙っておとなしく勉強してればいいものの……失礼な人」



そして母さんは資料を手に部屋を出ていった。








盛田さんは………泣いていた…












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