小春日和
「やっぱ夏目先輩はハルにとって特別なんじゃない??」
「……違う…」
「認めなよ……好きだ…って」
好き……
バスケしてるあの姿も
無邪気に笑うあの顔も
ときどき見せる真剣な眼差しも
いつの間にか惹かれてた…
好き…だけど…
「認めたくない!!」
「ハル…」
「認めちゃ…ダメなの!!!……また…傷つけたくない!!」
「夏目先輩はそんなこと気にしないと思うよ?」
「最初だけだよ、そんなの!!いつか…絶対…」
一粒の涙が頬をつたう…
「ハル…ごめん」
何で叶絵が謝るの??
叶絵は何も悪くないのに…
むしろ謝るのは私の方なのに…
「もう……誰も…傷ついて…ほしくないよ…」
涙が止まらない…
教室に誰もいなくて良かった。
こんな無様な格好見せられないから…
叶絵が黙って背中をさすってくれた。