小春日和


え……ええ―!!

何?何?


「あの~夏目先輩?」


「そいつ…誰??」



さっきより声のトーンが低い。

何か怒ってるような…


「今日転校してきた子です」


「ふ~ん…」



今度は夏目先輩が一ノ瀬君を睨んでいる。


夏目先輩が何かを言おうと口を開いたとき――



「小春…違うだろ?」


そう言って一ノ瀬君はいきなり私の肩をグッと自分の方に引き寄せた。

私はすぐ離れようとしたけど、いくら押してもびくともしない。



『小春…お前は俺の彼女だよな?』




その言葉に動きを止めた。


そうだ……
でも…何で今…言うの?

夏目先輩が…い…るのに…



私は下を向いたまま顔を上げることができなかった。







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