小春日和
私はと言うと、まだ夏目先輩の腕の中……
やばい……
まだ心臓がバクバクしてる…
今までにない恐怖がまだ残っている
「――!――ル!」
『ハル!!!』
はッ!
私は呼ばれていることに気づかなかった
我に返り先輩の顔を見た
「大丈夫か?」
あれ??さっき何があったんだっけ?
私の頭は混乱していた
そして、あの茶髪男が私の目の前に迫ってきたことと、手首の痛みを思いだした
ガク―――
「ぅおわっ!!」
私はその場で腰を抜かしてしまった
「ハル!!」
びっくりする先輩
今まであんな状況に出くわしたことのない私にとって、人生で1番といっていいほど驚いた……と同時に恐ろしかった
「だ……だ、大丈…夫……です…」
思いっきり動揺している私を夏目先輩は優しく、包むように抱いてくれた
それで初めて気づいたら
私の体が震えていたということに……