刹那よりも限り無く

「あ…」


私はそのまま
強引に引き寄せられる


気付くと
タカシの腕の中にいた


ふわっと
いつもの甘い香りに包まれる


「…嫌?」


耳元でタカシが囁く


心臓がうるさいほど
音をたてる


「邪魔だな」


タカシはかけていた眼鏡を外した


「邪魔って…」


少し体を離してタカシの顔を見た


「…こういうこと」


タカシの顔が近付いてくる


今度は確実

キス…につかまる




目を閉じた



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