刹那よりも限り無く
「そっぽむかないでよ
…ねぇ
……ねぇってば」
そう言っても
目もあわせてくれない
「あみるなんて
…もうしらない」
ぷい、と
頬杖ついて
あっち向いたまま
衝動的に
立ち上がって
私はタカシの背後から…
空気が揺れて…
背中を抱き締める
「…ごめんなさい」
タカシはわずかに
動いたけど
…何もいわない
でもこんな時
2人に何かいる?
静かだけど
お互いの心臓の音が
肉をつたい
骨に伝導して…
まるで会話しているような
静寂の時間