刹那よりも限り無く

「私も
それがなんでなのか
その時はわからんかった

…だけど


たくさんの知り合いのうちの

ひとりにすぎなかったのが

お互いの
魂と魂が
惹かれあうように

すぅっと近付いて

くっついて

一緒にいるように
なって…

あぁ、文雄さんが
私にとって

運命の人やったからかなぁ、と思ってん


死んでほしくない
死なせないって想いが

オレンジ色って
あったかい色に
現われたんかもしれない

死線が見えてるのに
ものすごおく

好きになってしもて
随分悩んだよ


誰だって
大事なもんは
なくしたくないでしょ」



< 69 / 83 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop