大空〜伝えたい願い〜
プロローグ
一つの
願いが
叶うならば
どんな願い事をする?

大金持ち?
素敵な恋?
不老不死?
美しくなる?
芸能人に会う?
お腹いっぱい食べる?

それならば、こんな願いは?
親に会いたい
友達がほしい
愛されたい

こんなちっぽけな
願い事
普通なら
皆あるはず…

だけど…
この願いが
叶ってほしいと
願う人なんて
世界には
いるはず…

その中の一人の自分
この気持ちが分かる人なんて
ほとんどいない…

だけど
初めて友達のできた時の
喜びは皆と一緒のはず…
でも、まだそれを
体験のしたことのない
自分…

親に見捨てられ
おばあちゃんには可愛がられず
友達にいじめられ

悲しい生活を
送ってた自分…

だけど
最後に
おばあちゃんが死ぬとき……

「自分を信じて…
最後まで信じ続けて…
相手を思いやって…
優しくなって…
自分の子供に…
そんな悲しい生活を…
やらせちゃ…だめ…
あきらめずに…
最後まで…
頑張ったら…
必ず…
光が見えてくる…は…ず…。」

と言って
息を引き取った…

私は
涙も出なかった…
ただ…
その言葉だけでも…
覚えておきたくて…

でも、まだ
小学四年の私には
言葉の意味なんて
分からなかった…

それから
私は
施設に預けられ
小学校が変わった
決心した…
友達をつくり…
友達を思いやり…
恋をして…
新しい
生活を
送ろうと
思った…
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