御啓論
うそ
あの頃

ワルイコトは全部
誰かが運んでくる

そんな気がしてた

誰かが
どれほどのイイコトを

運んでくれたかも忘れて

自分の逃げ道はいつも
用意してるハズだった

それが

いざとなれば
袋小路

終わりの終わりは
未だ来ない

雨を悲しいと
歌ううちは

僕はきっと
嘘吐きのままだろう

カッコつけてみても
カッコ悪さを晒しても

苦々しく笑うのは
涙がしょっぱいせいだろう

もうどうでもいいよと
開き直るフリをしても

雨上がりの夜明けは
やけに肌寒くて

流行りの風邪を
ひかないように

僕はまた一枚
上着を羽織る


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