御啓論
手
温もりは
手袋の中ではなく
手袋の外にあった
小さくて
ひんやりと冷たい手が
僕の心を
溶かしてくれた
季節が幾度
繰り返しても
君のその手は
変わらないだろうか
僕はこんなにも
変わってしまった
僕はこんなにも
愚か者だった
君のその手が
温かいワケも
分からないような
僕だった
手袋の中ではなく
手袋の外にあった
小さくて
ひんやりと冷たい手が
僕の心を
溶かしてくれた
季節が幾度
繰り返しても
君のその手は
変わらないだろうか
僕はこんなにも
変わってしまった
僕はこんなにも
愚か者だった
君のその手が
温かいワケも
分からないような
僕だった