今度は俺が恋をする
私の腕をぐいぐい引っ張り、走って行く先輩。



「痛いから離して下さい!」



「あ!わりぃ!」



先輩、今日はなんか素直だなぁ。



掴んでいた手をパッと離された。



「どこに行くんですか?」



「俺、喉渇いたからジュース買うけど、おまえも来いよ?」



悪びれた顔したかと思ったら、
今度は優しい顔の先輩。



不覚にも優しい顔の先輩にドキッとしてしまった。



「ジュース買ってくれるんですか?
って……いりません!」



自販の前で妙に近い先輩との距離。



こんな近くに先輩がいたら調子が狂うよ。




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