YOU
「ごめんっ杏里!待ったか?」
あたしが駅に着いてから
数分後に陸がこっちへ走って来た
「ううん。大丈夫だよ」
私は笑顔でこう答えた
陸は私の1個下で3ヶ月前から
付き合っている彼氏だ
「部活で疲れてんだから
走ってこなくってよかったのに」
私が陸に言うと笑顔で
「夜だし杏里のこと一人で
待たせたら危ないし
早く会いたかったからさ」
「ふふっバカだね」
陸はすごく心配性で
1個下とは思えないほど
大人びた顔をしている
野球部のキャプテンで4番
を任せられているらしい
頼りがいがある子だと思っている
学校は違うけれど
たまにこうやってお互い
空いた時間に会っている