恋する二人の女の子 ─夢へ続く道─
「まぁ、ここまではBも予想してたらしいけど。ある日、いつもの様にお昼をラウンジで食べてたんだけど、Aが『ねぇ、屋上行こ?』って誘って屋上に行ったんだ。……この後は予想がつくよね?」
「うん。聖佳と同じ、落とされたんだよね?」
「その通り。でもその子は運よく草のクッションに乗っかり、軽い怪我で済んだの」
「へー、良かったじゃん」




「うん。でも、Bはあんな事をしたAとは関わる気が無かったのにAはちょくちょくBの所に来たんだ。
だけどその度に『まだ居たんだ』とか『早く死ねばいいのに』とか言われてた。
もちろんBは無視してたけどね」



「だろうね。それで?」
「うん。落としたのはその時一度だけだけど、授業中にわざとシャーペンで頭をつついたり、家庭科の授業中に火傷を負わせたりしてた」
「えー。ひどいね」
「でしょ?」



「だから、里中先輩がやった心理みたいなものはわからないけど、私は我慢はできる」





我慢ばかりしてはいけない。けれど、わかってくれる人がいて、話を聞いてくれる人がいて、守ってくれる人がいる。だから、我慢出来る。

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