恋する二人の女の子 ─夢へ続く道─

祐希は聖佳にタオルを渡し、それから裕太にも渡した。




「お疲れ様。裕太も久しぶりに本気出してたな」


「ああ。最初、手を抜きすぎたな。 将来すごい選手になれるだろうな」




聖佳は裕太と祐希の話を聞いてびっくりしていた。




「あのー、どうしてそんなことを言うですか？」
「そんなことってどんなことだ？」
「え？」
「そんなことって『すごい選手になれるだろうな 』って言う台詞ですよ」







「なんだ、知らないのか。裕太は今年の全国大会で1位になってさらに、世界大会ではベスト8に入選したんだぞ」
「えっ、ほんと？」
「ほんと。それに裕太は子供達にテニス教えたりしてるから、才能を見極められるしね」



聖佳は裕太の凄さを教えられた。

けれど、そんな凄い選手に勝ったことより普通に試合が出来たことの方が嬉しく思えた。