欲張りなすき・・・
翔の家に着いた二人は早速パソコンにSDカードを入れて映像のチェックを始めた。

「画像がゆれるなあ。酔いそうだぜ」

「ああ、雄哉、何か気がついた事はないか?」

雄哉は映像を見入っていた。

「ただ見ていてもしょうがないか。まず今日電車で撮った映像で怪しいやつを探してからのほうがよさそうだな。」

「そうだな。じゃあ、先送りするか。」

「怪しいのは翔のシザーバックに近づいたやつだな。」

2人は電車での映像を何度も繰り返し見つめた。

「あれ?」

「どうした雄哉?」

「間違えていたら、ごめんな。ひょっとしてこれって美月先生?」

「えっ?」翔は少し焦った。

「いや、なんかアクセサリーやスカートの柄とか見覚えがあって・・・」

「さすがだな・・・そうだよ。」

「なんで、先輩なんて嘘言うんだよ。」

「学校で本当のことなんていえるかよ。噂になったらかわいそうじゃないか先生。」

「それもそうだな。そっか、美月ちゃんか。じゃあ、おれ達が頑張らないといけないな。」

(お前も先生のこと・・・)翔は焦った。

「何せ、翔の憧れの人だからな♪」

「!!!!いきなり何言っているんだよ!」

「毎日一緒にいるんだぜ。俺ら、お前見てればわかるよ。安心しろ、気がついているのは多分俺だけだから。杉浦さんや他のやつには言わないから。」

翔は全身がほってってくるのがわかった。

「あっ、翔ちゃん♪真っ赤か」
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